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【掃除は誰がやる!?】シェアハウスから見えた清掃意識の違い

マレーシアからこんにちは!ごんぱちです。

本業に慣れるのに必死で気が付いたら 前回の記事から1ヶ月近く経ってしまいました。

前回記事にしたカルチャーショックの第二段階、「ショック期」に絶賛突入中です。3日でいいから日本帰りたい。

 

さて、わたしは隔離を終えたらコンドミニアム一人暮らしを考えていたのですが、しばらく初期費用を払える手持ちがないことに気付いたため、1月の半ばから2月の終わりまでAirbnbのシェアハウスで暮らしております。

今のシェアハウスに来るまでの話はこちらから▼

【マレーシアでのAirbnb事件】カスタマーサポートの神対応 - えすのれぽーと

 

シェアハウスは大学時代にハワイでも経験していたのですが、以前と比べシェアする人たちの国籍・年齢・職業・性別・宗教が多様なので、また新たな経験をしております。

もちろん楽しいこともたくさんあるのですが、この共同生活をするうえでわたしが悩まされているのがずばり掃除に対する意識

清潔感、美意識、美観…どれもしっくりこないので具体的な言葉で書いてしまいます。

 

ちなみに現在のハウスメイトをざっくり紹介すると

部屋1 ドイツ人男性(フリーランス)・中国人女性(現地採用フリーランス

部屋2 わたし・日本人女性(現地採用

部屋3 インドネシア人女性(大学生)・インドネシア人女性(大学生)

部屋4 インドネシア人男性(インターン

 

このうちインドネシア人男性以外は全員キッチンを使います。わたしの悩みはそこから始まります…

 

 

「来た時よりも美しく」vs 掃除は清掃員の仕事

登山遠足とか今もあるのかな…

日本の小中学校を卒業したわたしは、遠足や修学旅行、部活の大会・合宿に行くたびに先生方にこう言われた気がします。

先生が言わずとも、少なくともしおりに書いてあったなあ。

 

みんなが使う場所なんだから、一人一人がその意識を持ってきれいに保ちましょう、というのが当たり前のように教わってきました。

 

しかし東南アジアではその感覚が違うようです。

わたしは掃除が好きなわけではないのですが、汚いところに居るのが嫌な人間なのでよくリビングの掃き掃除をしたり、キッチンをキッチンペーパーで拭いたりしています。ドイツ人男性も気付いた時に掃き掃除をしたりシンクに溜まった生ゴミを捨てたりしてくれます。

 

しかしある日、キッチンとリビングの汚さに耐えかねたわたしはシェアハウスのオーナーに窮状を訴えました。

「綺麗に保ちたいから掃除してるけど、6人分の汚れを処理しきれないよ…😭」と。

するとオーナーはシェアハウスの住人全員に、共有スペースについてのルールのリマインダーを送ってくれました。

 

インドネシア人女性たちは「わたしたち家賃と一緒に清掃費も払ってるよね?それって清掃員が定期的に来てくれるってことじゃないの?」

インドネシア人男性も「掃除が必要な時って清掃員呼べるよね?」

 

ああなるほど、この人たちはおそらくほうきを使ったことがないのかもしれない…とそこで悟りました。

一応わたしの方が先に住んでいるので、清掃用具の在り方は教えたのですが、彼らが使った形跡は今のところ確認できず。

 

 

わたしの知る限り、香港、シンガポール、マレーシアなど東南アジア諸国でそこそこお金のある家庭は、当たり前のようにメイドを雇っています。

インドネシアもおそらくそうなのでしょう。少なくとも多くの家庭にメイドがいるわけじゃなくても、海外留学ができるような家庭出身の彼らの家族はメイドを雇える余裕がありそうです。

 

香港ではマクドナルドにすら清掃専門のクルー(?)がいて、いつも日本でやるように自分でトレーを片付けようとしたら「それあたしの仕事よ!!」と言わんばかりにトレーを奪われたことがあります。スマイルはありませんでした。笑

 

マレーシアでもオフィスにはメイドが常駐しています。毎日コーヒーサーバーを掃除したり補充したり、掃いたり拭いたり。でもうちのオフィスは日本人ばかりで綺麗にするのに時間がかかる場所があまりないので毎日ゆったりお仕事している模様。

 

そんな環境で育ってしまったら、ほうきを自ら握るなんてことは、清掃員の仕事を奪う、「失礼なこと」に値してしまうのかもしれません。

 

 

ゆとり世代」でも緩和されることのなかった教育

わたしはゆとり世代ど真ん中です。

小学1・2年生の時は隔週で土曜日も学校に行きましたが、その後土日休みは当たり前でした。

ギリギリ円周率は3.14でしたが、カエルの解剖の実験はしなくて済みました。

総合的学習の時間で、地域のことについてやたら調べさせられました。笑

 

今や見直されている学習カリキュラムですが、ゆとり教育でも変わることがなかったのが学校清掃です。

 

小中高全てで給食後もしくは放課後に生徒が割り振られた通りに清掃をします。

教室のほうき・雑巾掛けだけでなく、体育館やトイレ清掃すら生徒がやります。

学校には用務員さんと呼ばれる校舎内を整備してくれる人がいますが、主に植木の手入れや遊具の修繕などが仕事であって、清掃にはあまり関与しません(高所の窓拭きとかはしてくれたのかもしれないけど)。

 

学校清掃があるからこそ、「みんなで使う場所は綺麗に保とう」という意識が芽生えます。

消しカスくらいならみんな何食わぬ顔で床に落としますが、「誰かがやってくれるだろう」という気持ちでゴミを放置したりする人はあまり居ません。ゴミは自らの手でゴミ箱に持っていきます。

 

そしてこの意識を大人になっても保ち続ける人が日本人には多い気がします。

サッカー観戦後、勝っても負けても日本人サポーターが自らが客席のゴミを拾って帰る光景は世界で絶賛されています。

中には「日本人は清掃員の仕事を奪っている」と非難したメディアもあるようですが。

 

もちろん世の中同じ美観を持つ日本人ばかりではないので、道に多少のゴミは落ちていますし、汚れっぱなしの場所だってあります。

ですが総じて日本人は「公共の場所をきれいに保つこと」を教えられて育ったおかげで、人だけでなくモノに対する敬意を持っている気がします。

そうでなかったら「トイレの神様」なんて言葉は生まれなかったでしょう。

 

「トイレに神様がいる」なんて言ったら清掃員が掃除をする国の人たちはどんな反応をするんだろう…

「F**k!! ウ●コする場所にアッラーが来るわけないだろう!!」と言われれるか、「え、日本人すごい!!神様に失礼のないように用足さなきゃ…」ってなるか…

 

 

清掃員は必要だけど、仕事は楽な方が良くない?

ゴミ拾いで評価された日本人ですが、もちろん中にはポイ捨てする人だっています。

誰のせいでもないけど、街が落ち葉で埋もれないように、道をきれいに保つ人もいます。

日常の掃除はできるけど、エアコンや換気扇などの掃除の仕方は分からない人だってたくさんいます。

日本の小学校を経験したほとんどがほうきや雑巾を使った掃除の仕方を知っていても、やはり清掃業という仕事はなくなりません。

 

ここからは完全にわたしの意見ですが、「清掃員のために仕事を残しておく・作っておく」という考え方には賛同できません。

少なくともわたしは、清掃員が到着するまで汚い場所を汚いままにしながら過ごすというのに耐えられません。

これだけの清掃料を払っているのだから、汚しておいても構わないだろう、という考え方は、モノに対しても人に対しても不敬な気がします。

 

もちろん全く異なる価値観を持ち、清掃員ありきの生活をしてきた人が世界にはたくさんいるのでこの考え方を押し付ける気は全くありません。

だけどわたし自身は、「来た時よりも美しく」の精神を忘れず、自分がやりきれなかった部分をきれいにしてくれる清掃員さんたちには敬意を払って過ごしたい。

美容師さんにきっちり仕事してもらうために、1ヶ月シャンプーしないなんてことないですよね?笑

自分でそれなりに綺麗に保って、清掃員さんたちにトドメをお願いするだけだったら、お互いWIN-WINじゃないですか?

 

この記事はおそらく日本人からの賛同は得るけど、日本以外の人からは賛否両論なんだろうな。

まあ日本語だからいっか!

 

 

余談・わたしが見てきた掃除しない人

ここからはあくまでわたしの観察から発見した傾向ですが、ほぼ悪口にしか聞こえないと思います。笑

 

わたしはハワイで4年、関東で1年半、マレーシアで1ヶ月半、寮またはシェアハウスで生活しました。

ハウスメイトの国籍は本当に様々。上記の中国、ドイツ、インドネシアをはじめ、日本、アメリカ、ニュージーランド、トンガ、台湾、マレーシアなど。

 

その経験から発見した傾向なのですが、、、

 

異性とイチャイチャするのを見られても平気な人ほど、片付けをしない!!!

 

まじで!!!

 

ハワイでアメリカ人ガールズ5人と日本人わたし1人という生活を5ヶ月間していました。

家自体はリフォームしたててすっごく綺麗だったのに、キッチンはいつも汚くアリが行脚し、ゴキさんが遊びに来るのは当たり前、さらにネズミさんまで遊びに来ていたようです。

 

アメリカンガールズの1人が

「最近身体が痒いの!!わたしネズミアレルギーだと思う!!もうやだ〜!!!」

と騒いでいたのですが、この子が一番掃除をしない。

 

そして男友達なのか、彼氏なのかを代わる代わる家に呼んではリビングでイチャイチャしておりました。。

わたしがただの仕事仲間の男友達とリビングでご飯を食べていた時も、隣のソファーでチュッチュチュッチュしてたので、あの気まずさと言ったら…

 

もう一人彼氏持ちの子がいたのですが、その子は騒ぎはしなかったもののお皿は放置でした。あとは彼氏がココナッツとかを取って持ってきてたから生ゴミがひどかった。。

 

 

東京でのシェアはほとんど2人暮らしで、ハウスメイトは大体アメリカ人か日本人の女の子とでした。

日本人とのシェアはとにかく掃除が楽!!自分だけでやるってことがまず無かった。

 

アメリカ人とのシェアの時は、極端に綺麗好きな人と極端に掃除しない人に分かれました。

極端に掃除しない子たちはなぜか男の子が来る場所に行く時めっちゃ着飾る!!

そして普段料理しないくせにブラウニーだのバナナブレッドだの焼き始めたりするから大変…

そのバナナブレッドで使ったボウル、わたし絶対洗わんぞと思って3日放置してみたけど、、、相手が洗う気配が無かったので根負けして洗った記憶があります。。

その子結婚したけど家庭どうなってんのかな…

 

 

そして今回、マレーシア。

中国人女性とドイツ人男性のカップル。めっちゃリビングでキスしてます。女の子からはあまりないけどドイツ人からめちゃしてる!絶対人に見せつけてる!

そしてこれはカップル内のルールなのかもしれないけど、女の子が皿洗ったり掃き掃除しているところ、あまり見たことがありません。

キッチンも結構油が飛び散っているのですが、放置。シンクに溜まった生ゴミ、放置。

ドイツ人がいつも超高速皿洗いしてるけど、めっちゃ汚れ残ってる…

毎度使う時洗い直してます。洗ってくれてるけどごめんね…

 

インドネシア人女子たちは敬虔なイスラム教なので人前でイチャイチャなんてご法度、むしろ見るのもアウトらしいのですが、

先日家で賑やかにインドネシア料理のパーティーをしておりまして、そこには見知らぬインドネシア人男性が3人。

ああ、なるほどねwと思いました。祭りの後のキッチンとリビングはいつもよりちょっとだけ綺麗でしたが冷蔵庫の中は大荒れでした。

 

 

モテるから掃除しないの?掃除しないからモテるの??

 

この真理をいつか解明したい…

 

 

そんなシェアハウス生活も今週で終わり。

自分だけの綺麗な場所に住めるのは嬉しい!!だけど愉快な仲間が家にいないのは寂しいような。

多国籍なシェアハウスっていろんな文化を一番間近で見られるので、本当に貴重な経験だったと思います。

ありがとうみんな!